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この記事ではM1チップ 、Intel CPU 搭載MacでのFlutter 環境構築からデモアプリの起動まで解説します。
SDKとはプログラム、API、サンプルコードなどをパッケージしたもです。
導入することでflutterコマンドなども使用可能になります。
①Flutter SDKのダウンロード
まずは公式サイトよりFlutter SDK のiOS 版をダウンロードします。
ダウンロードファイルを任意のフォルダで解凍します。
例えば、ホーム配下にdevelopment というフォルダを作成し、解凍して下さい。
Terminal を開き、ホーム配下で下記コマンドを順に実行します。あるいはFinderからフォルダを作成して下さい。
mkdir development cd development unzip ~/Downloads/flutter_macos_2.8.1-stable.zip ※flutter_macos_2.8.1-stable.zipはダウンロードしたversionに変更して下さい。
これでFlutter SDKのインストールは完了です!
②PATHを通す
解凍したFlutter SDKフォルダの配下にあるbinのパスを環境変数に設定します。
環境変数に設定することで端末でのflutterコマンドの実行が可能になります。
まずは下記コマンドで持っているMacのシェルがzsh かbash かを確認しましょう。
echo $SHELL
zsh の場合は下記コマンドを順に実行して下さい
※[PATH]を/Users/kurage/developmentのようにflutter SDK をダウンロードしたフォルダパスに置き換えます。
echo 'export PATH="$PATH:[PATH]/flutter/bin"' >> ~/.bash_profile source ~/.bash_profile
bash の場合は下記コマンドを順に実行して下さい。
echo 'export PATH="$PATH:[PATH]/flutter/bin"' >> ~/.zshrc source ~/.zshrc
flutter コマンドが実行できない場合はVimでファイルを開き、直接export PATH=”$PATH:[PATH]/flutter/bin” と記入して保存して下さい。bash の場合も同様に.bash_profile に記入します。
vim .zshrc
Vimが開いたら「i」をクリックしINSERTモードに切り替え、下記のようにpathを直接入力し「esc」クリック、「:wq」と上書きコマンドを入力し完了です。
export PATH="$PATH:[PATH]/flutter/bin"
Vimの使い方は今度記事にしようと思います。
③flutter doctor を実行
Terminal を開き、$ flutter doctor を実行します。
※実行できない場合は②PATHを通すが完了しているか確認して下さい。
flutter doctor
これはFlutterの環境構築状況を確認するためのコマンドです。よく使うので覚えてしまいましょう。
下記のように表示されたと思います。✖️マーク、!マークの項目が未インストールものです。
Android Studio はアプリの実行に必要なAndroid エミュレータのセットアップと起動や、プロジェクトファイルを作成などが可能な統合開発環境(IDE)です。VS code からAndroid エミュレータを立ち上げるためにもインストール必須です。
①Android Studio のダウンロード
公式サイトよりAndroid Studio の利用規約を確認し、実行ファイルをダウンロードします。
規約の下部にAndroid Studio のバージョンを選ぶ箇所があります。
ご自身のMacがIntel CPU搭載なら「Mac with Intel chip」、M1 チップ搭載なら「Mac with Apple chip」を選択します。
ダウンロードファイルをダブルクリックして、Applicationフォルダ にドラッグ&ドロップします。
セットアップ画面が開くので進めていきます。「Standard」を選択し、「Next」をクリックします。
好みですが「Darcula」を選択すると見やすいです。「Next」をクリックします。
components のダウンロード画面になるのでダウンロードし、Finish。
「Install」をクリックすると、Android Studio のインストールが開始します。終了したら「Finish」をクリックします。
※旧バージョンのAndroid Studio を使用していた場合は、設定をインポートすることができます。
表示が出た場合は「Do not import settings」をチェックして「OK」をクリックします。
Android Studio を起動すると下記のように表示されると思います。インストールはこれで完了です!
②Flutterプラグインをインストール
Plugins タブからFlutter と検索しInstall します。このときDartも同時にinstall されます。
終わったらRestart IDE で再起動しましょう。
③Android toolchain のエラー対応
$ flutter doctor を実行して環境構築の状況を確認しましょう。
まだ下記のようにAndroid toolchain の項目に!マークがついていると思います。
Doctor summary (to see all details, run flutter doctor -v): [!] Android toolchain - develop for Android devices (Android SDK version 29.0.3) ✗ Android license status unknown. Try re-installing or updating your Android SDK Manager. See https://developer.android.com/studio/#downloads or visit https://flutter.dev/setup/#android-setup for detailed instructions. ※他の項目は省略しています。
$ flutter doctor –android-licensesを実行すれば!マークは消えるはずですが、その前にSDK Manager、SDK Toolsタブで「Hide Obsolute Package」のチェックが外し、「Android SDK Command-line Tools」にチェックがついていることを確認して下さい。
※SDK ManagerはAndroid Studio Preferenceからもアクセスできます。
「Android SDK Command-line Tools」のチェックを確認の上、下記コマンドを実行して下さい。
flutter doctor --android-licenses
これで$flutter doctor のandroid toolchain 項目がチェックされたと思います!
VisualStudio code ではAndroid Studio で作成したエミュレータの起動やプロジェクトファイルの作成が行えます。
Android Studio より軽量で起動が速く、プラグインも豊富なことから、自分含めて多くの開発者に使用されています。
インストールは必須ではありませんが、便利なのでAndroid Studioと気分で使い分けましょう。
①VisualStudio Code のダウンロード
公式サイトからVisualStudio code をダウンロードします。
ダウンロードしたzipファイルをダブルクリックすると「Visual Studio Code.app」が作られるのでドラック&ドロップでアプリケーションフォルダに移動して下さい。これでインストール完了です。
②Flutterプラグインをインストール
VisualStudio codeを起動して「Extensions」タブでFlutter と検索しインストールしましょう。このときDartもインストールされます。
VisualStudio codeのインストールは完了です!
Xcode のインストール
Xcode はiOS アプリ開発用の統合開発環境です。iOS エミュレータをVScodeやAndroid Studio から起動するためにインストール必須です。自分はファイル作成はVS code を使うことが多いのでインストール後はあまり使っていません。
①Xcode のインストール
AppStore からXcode と検索しインストールしましょう。
インストール後はAndroid Studio 、VS code でiOS エミュレータが起動できるか確認しましょう。
②Xcode installation is incomplete のエラー対応
[!] Xcode - develop for iOS and macOS ✗ Xcode installation is incomplete; a full installation is necessary for iOS development. Download at: https://developer.apple.com/xcode/download/ Or install Xcode via the App Store. Once installed, run: sudo xcode-select —switch /Applications/Xcode.app/Contents/Developer
Xcodeのインストールは済んでいるので、書いてある通りの下記コマンドを実行します。
sudo xcode-select —switch /Applications/Xcode.app/Contents/Developer
再び$ flutter doctorを実行すると文言が下記のように変わっているかもしれません。
[!] Xcode - develop for iOS and macOS (Xcode 11.2) ✗ Xcode requires additional components to be installed in order to run. Launch Xcode and install additional required components when prompted.
その場合は下記コマンドを実行します。
sudo xcodebuild -runFirstLaunch
これで$flutter doctor のXcode 項目がチェックされたと思います!
Web上でアプリを実行するにはChrome が必要になります。インストールしておきましょう。
ここまででインストール作業は終了です!
Android エミュレータを例にデモアプリを起動します。
①Android Studio での起動
まずはプロジェクトフォルダを作成しましょう。ホーム配下で下記コマンドを実行します。
「$ flutter create 任意のフォルダ名」はFlutterのプロジェクトファイルを作成するコマンドです。
mkdir work //今後このフォルダ下にプロジェクトを作成していきます。 cd work mkdir flutterApp //ここが今回のプロジェクトフォルダです。 cd flutterApp flutter create first_app
Android Studio を起動しOpen からfirst_app を選択します。
Flutter/Dart のプラグインがインストールできているのに「Dart SDK is not configured」と表示される場合はSDKの設定ができていません。「Open Dart settings」をクリックします。
「Flutter」タブからFlutter SDK path にFlutter SDK のフォルダパスを設定します。
次にAndroid エミュレータの設定を行います。右上のアイコンからAVD Manager を開きましょう。
「Create Virtual Device」をクリック。
任意のハードを選択、「Next」をクリック。
任意のAPI (Pie以降を推奨) をダウンロードし選択、「Next」をクリック。
そのまま「Finish」をクリック。
元の画面に戻るので再生ボタンを押してデバイスを起動します。
下記のようにスマホ画面が起動できます。また、「Open Android Emulater:デバイス名」からも起動可能です。
デバイスが起動できても、下記のように表示された場合はプロジェクトSDKの設定が必要です。
「File」から「Prohect Structure」をクリック。
「Project」タブ、Project SDK で作成したデバイスを選択します。
flutter run をTerminalで実行してカウンターアプリが表示されれば起動成功です!
flutter run
②Visual Studio Code での起動
VS code でプロジェクトフォルダを開き、アンダーバーからDart言語を選択。デバイスを選択します。
Terminal で「flutter run」を実行しAndroid Studio 同様に実行できれば成功です!
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